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赤司電機株式会社は、発電機負荷試験装置・ロードバンク、クリープ試験機、負荷抵抗器、金属抵抗器などを開発するエキスパートです。
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前回に引き続き、弊社の古い資料(1968年発行)により、可飽和リアクトルとは何か、分かりやすくお話します。

今回は可飽和リアクトルを用いて発電機の負荷試験を行う話です。簡単な数式を含み、理解するためには高校程度の物理・数学が必要です。では、引用です:


§3 可飽和リアクトル容量と発電機容量の関係

船舶用発電機の負荷試験をするには、遅れ力率 cosφ=0.8 とするために第3図(a)のように結線します。そのベクトル図は第3図(b)となる。

第3図(a)(b)

負荷特性試験は定格負荷の 0, 1/4, 2/4, 3/4, 4/4, の各負荷について測定する必要がある。その方法としてまず 1/4 ~ 4/4 の各負荷を計算しあらかじめ第1表を作成しておきます。

第1表

まず水抵抗器で電力計をみながら所要の負荷に設定します。つぎに電流計または力率計をみながら可飽和リアクトルのリアクタンスを変化させ負荷力率が 0.8 になる値までもってきます。そのときの電圧を読み発電機の電圧特性を測定します。その1例を第4図に示す。

第4図

発電機の特性もメーカーにより色々違うため第4図のような垂下特性のものばかりでなく逆のものやら 1/4 負荷位で電圧が高くなったり低くなったり色々ありますが一般に第4図の特性のものが多いようである。
このとき発電機出力 P に対して水抵抗器および可飽和リアクトルの負荷容量の分担は第3図(b)のベクトル図より負荷力率 cosφ=0.8 のとき
水抵抗器容器 W=P×0.8 (kW) …(5)
可飽和リアクトル容量 Q=P×0.6 (kvar) …(6)
となる。今仮に発電機容量が P=250 (kW) であればそれぞれ W=250×0.8=200 (kW)、Q=250×0.6=150 (kvar) の容量をもっていれば良い。したがって発電機単機容量の最大が大体きまっておれば可飽和リアクトルの容量もそれに合ったものを選び単機毎の特性試験を行い2台並列運転の場合は可飽和リアクトルも2台並列に使用すると云うやりかたが一番適当である。それは§4で述べる理由による。

第5図

また、並列運転時間が短い場合などのときは可飽和リアクトルを過負荷200%位まで使用できるものとして2台並列運転の場合でも可飽和リアクトルが1台ですむような方法を計画するとか、なおヒートランテストを並列運転で行う必要のある場合は特に長時間(1~4時間)の過負荷のきくものを計画すると云う方法が良いかとおもわれます。
当社ではこれらのことを考えて、
100% 負荷で 連続
150% 負荷または 200% 負荷で 30分、1時間、2時間、4時間 定格のものを標準として計画いたします。

したがって、各造船所でそこに合う標準の可飽和リアクトルの単機容量をきめて後で増設できるような方法をとられるのがもっとも望ましいやり方といえます。


 ※文字使い・改行などを一部修正し、数式は新たに描き直しています。図表は当時の資料をスキャンしたものです。

(次回「その5」に続く)

 掲載:2007年1月25日

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